エジプトの配達屋さんは、個人で営業していたということでしたが、
世界で初めて組織として手紙を届けるお仕事をしたのは、
どんな人たちなんでしょう?
これまた紀元前に始めた人たちがいたんですね。
中国でも紀元前から郵便制度があったそうなんですけど、
有名なのはイランです。
イラン。聞いたことありますよね?
日本が石油を輸入している相手だとか、イランイラク戦争とか。
イランはここです。

(地図:ウィキペディアより)
約2500年も前のイラン。
そのころはイランではなくペルシアと言っていました。
正確には「アケメネス朝ペルシア」。
またしても日本はまだ縄文時代ですね~。
さて、この古代ペルシアで郵便制度が作られたのですが、
作った人はペルシアの王様です。
ではペルシアの王様はなんのために郵便制度を作ったのでしょう?
王様も自分の気持ちを愛する人に伝えたかったのでしょうか?
いえいえ、そうではありません。
政治と、それから軍事のためです。
ぜんぜんロマンチックじゃありませんね。
ペルシアの王様は、国を上手く支配するためには
各地から効率よく情報を集めて、
そして国の隅々まで自分の命令を行き渡らせなければならない、と考えました。
そのために手紙というか政治のための文書を運ぶ仕組みとして
郵便制度を作ったのでした。
もちろん「郵便制度」と言う名前ではありませんでしたが・・・
情報を届ける人は伝達使と呼ばれていまして、
この人たちは王様の家来ですから、王様のための情報・手紙しか運びません。
だから郵便制度といっても
今みたいに誰でも手紙を届けることができるのではなかったんです。
ペルシア王は郵便制度を完全なものにするために、
「王の道」と呼ばれる当時の高速道路を、国中に張り巡らせました。
それほど情報の伝達を重視していたんですね。
国の支配のため、それから戦争に勝つために。
だから「王の道」は伝達使が行き来するだけでなく、
いざと言う時には軍隊が迅速に移動する交通路になったんです。
この「王の道」がどれくらい整備されていたのかといいますと、
古代ギリシアの歴史家、ヘロドトスがこんなことを言っていますね。
「この道を利用したペルシアの旅行以上に速い旅は
世界中どこを探しても他にはありえない」